「今日はどこに行くの?」
「美容院に行こうと思って」
「病院?」
「うん、美容院にね。あっ、急ぐのでこの辺で」ガチャ!
この電話での会話、なんか変ですね。お分かりですか? 「美容院」と言ったつもりが「病院」に聞き間違えられてしまったんです。
実は電子データをやり取りする際にも同じようなことがあるんです。言ってみれば「聞き間違い」です。どんな時にミスが入り込むのでしょうか? その理由を探ってみましょう。
お預かりした電子的な形式の図面って、デジタルデータだったとしても100パーセント安心!?という訳にはいかないのです。その理由は?
例えば、図面作成時に使用していたCAD(コンピュータによる作図や設計ツール)のバージョンが異なっていたり、同じファイル形式を扱うにしても、開発元が異なるCADを使ったりすると、ごく稀にデータの誤変換を起こすことがあるんです。特に3次元のデータのやり取りの際にこうしたことが発生します。たとえば、あるはずの面や線がうまく再現されていなかったり、曲線が単純化されて直線になっていたり、文字化けを起こしていたり…とさまざま。
ではどのようにしてこうしたミスを防ぐのでしょうか? よく使う手法は2つ以上のデータ形式を照らし合わせることで内容のチェックをすること。そのうち片方は、データの送信元であるお客様側で確認済みのアナログデータが望ましいでしょう。そうすればデジタルデータが誤変換を起こした時にも間違いに気づきやすくなりますね。
参考:ゴム通でお取り扱い可能なおもな電子データは以下のとおりです。
2Dデータ
.dwg AUTODESK社のAutoCADのデータです。
.dxf もともとAUTODESK社のAutoCADのデータですが、仕様が公開されているので汎用性が高い2次元データです。Adobe Illustratorなどのデザイナーが利用するアプリケーションなどからも入出力が可能です。
.ai Adobe Illustratorのファイルです。
.pdf Portable Document Format の頭文字から取られた名称です。Adobe社が開発した汎用性の高い文書ファイルです。3DのPDFもあるようです。
3Dデータ
.stl ポリゴンという三角形の集合体で構成されています。3DCGや3Dプリンターのオブジェクトデータとしてよく使われています。
.step ISO標準の3Dデータです。
.sldprt SolidWorksの3次元データです。
.par Solid Edgeの3次元データです。
.prt CADの3次元データですが、使用するCADが異なれば読み込めないことがあります。
.sat Spatialによって開発された3次元データです。
.iges ANSI(米国国家規格協会)が策定した3次元データです。汎用性が高い中間フォーマットです。
.x_b 3次元データで、面ではなく「中身の詰まった」固体のようなイメージのデータです。Siemens PLM Softwareによって作られた形式です。
.x_t 同上
(商標および登録商標は,各商標権者により所有されています)
その他のファイルも対応できる場合もありますので一度お問い合わせください。
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